東福寺龍眠庵墓地指定石材店のオフィス石太郎です。
お盆には、沢山の方々がお墓参りにお越しになりました。
龍眠庵は、門を入ってすぐ右側に墓地があります。
最近まで本堂の前に庭に通じる中門が終日しまっていましたし、本堂はカーテンで遮られていることもあって、そのままお墓に向かう人がほとんどです。
霊源院では、ご住職がお参りの皆さんに、本堂前の庭に咲く花々を紹介されていることもあって、お墓に向かう前に本堂にお参りをされている人をよく見かけます。
霊源院も以前は、本堂に向かう途中にある中門は終日閉められていました。
お墓参りの方々は、そのまま墓地に向かうだけでしたので霊園に来ているような雰囲気でした。
本日は、龍眠庵での本堂へのお参りについて、霊源院の御住職に相談をさせていただきました。
神社の場合は、「二礼二拍手一礼」などと云われる様に、お参りの作法が決められています。
また、神社によっては、そこならではの特別な作法が表示されていたりします。
もしも、お子さんに「お寺でのお参りは、何をしたらよいの?」と質問をされたら、どのように答えますか?
ほとんどの方が正解されたと思いますが、本堂やご本尊様の前での合掌が基本です。
①まずは、ご本尊様に向かい一礼をいたします。
②次に、静かに合掌をして、ご本尊様やご先祖様に日頃の感謝の気持ちをお伝えいたします。
③最後に、一礼をします。
合掌をする際には、「右手:お浄土」・「左手:この世界」と云われています。
左右の手の平を合わせることで両世界が繋がって、仏様やご先祖様と気持ちが通じると考えられています。
非科学的なことではありますが、大昔から続く日本人の文化です。
もしも、次に合掌をされる機会がありましたら、手の平に集中しながら、出来るだけゆっくりと近づけてみてください。
今まで何となく合掌をされていた人は、あらためて手の平に温もりのようなものを感じるのではないでしょうか。
その時の心境によっては、不思議と感謝の念が湧いてくることもありますので、お試しあれ。
霊源院の本堂に安置されていますご本尊様は「千手観音菩薩」様です。
お参りの際には、ご真言を唱えると良いと言われています。
千手観音様のご真言は、「オン バザラ タラマ キリク ソワカ」です。
現代語で表しますと、「帰依する 金剛力 法 観音様 幸あれ」的な感じです。(ネットで調べましたが自信はありません)
キリクは、キリークともいって、観音様を表す種子(文字)です。
ちなみに、阿弥陀様も同じ種子になります。
キリークという文字ですが、ヒヨコに似たデザインの梵字一文字で表されます。
合掌をされてから最初に「オン バザラ タラマ キリク ソワカ」と、心の中でご真言を3回唱えると良いと言われています。
しかし、なかなか覚えることができそうにありません。
霊源院の御住職にお聞きしたところ「南無千手観世音菩薩(ナムセンジュカンゼオンボサツ)」と唱えていただいても良いそうです。
意味は、「千手観音様に帰依いたします」という意味ですので、ご真言を和訳した感じになります。
お参りをする者の礼儀として「まず最初にご本尊様に挨拶をしましょう」ということではないでしょうか。
ちなみに、霊源院の蓮華堂に水子供養にお越しの方に、お地蔵様のご真言をお伝えします。
蓮華堂のお地蔵さまに向かって「オン カカカ ビサンマエイ ソワカ」と、唱えるとよいでしょう。
こちらを現代語で表現しますと「帰依する お地蔵様 お地蔵様 お地蔵様 超絶尊い 幸あれ」的な感じです。
※ビサンマエソワカは、稀有に尊いという意味らしいので、お地蔵さま推しの筆者の私見も少し入っています。
お地蔵さまの種子(文字)は、天に上る竜のようなデザインの梵字で「カ」と読みます。
蓮華堂にお参りをされる方で、ご真言を覚えられない方は「南無地蔵菩薩」と3回唱えるとよいそうです。
文字から察しますと、人々の声を観じて千の手で救いを差し伸べる仏様ということで、おおよそ間違いないかと思います。
人々の苦しみを取り去っていただける仏様として、信仰を集めています。
このことから、厄除けのご利益があるといわれているお寺もあります。
また、千本も手があることから、各地では万能の仏様として様々な悩み事をお持ちの方もお参りをされています。
霊源院の本堂は「普應殿(ふおうでん)」という名前の御堂です。
「普く(全てにわたって)応じる御堂」という名前から、お参りをされる方々の全ての願いを受け止める御堂として、現在まで守られてまいりました。
龍眠庵では、現在お墓参りの前に本堂にお参りをしていただけるよう準備を進めています。
準備が整いましたら、あらためて紹介させていただきます。