お盆には沢山の方々がお墓参りにお越しになると思います。
お墓参りに行かれた時には、掃除をされると思いますが、お墓が綺麗になりますと実に気持ちが良いものです。
本日は、奈良県にお住いのお客様より、お墓の掃除方法についてお問い合わせをいただきました。
そこで、お墓の掃除方法を紹介させていただこうと思います。
以前、テレビでお墓参りの方法が紹介されていました。
お墓参りの評論家のような人が、「お墓に水をかけては仏さんが可哀そうです。あなたも頭から水をかけられると嫌でしょ!」という解説をされていました。
真顔でうなづいている女子アナさんを見ていると、だんだん面白くなってきました。
墓石の一番上は、人の頭と同じとの解説でした。
「・・・と、いうことは、みんなピカピカのハゲ頭??」
「石頭を、やさしく頭皮のマッサージ??」
30年以上もハゲ頭に囲まれて仕事をしていますので、筆者の薄毛は職業病なのかも知れません。
冗談はさておき、その年のお盆には、お墓参りにお越しの方より「テレビで言ってましたけど、お墓に水をかけてはダメなのですか?」という質問を数件いただきました。
「水をかけることにダメな理由は思い当たりませんが、自由になさって下さい」と、お応えをさせていただきました。
お墓の前に立った時には「故人様が眠る場所であり、お亡くなりになった方々の家である」と感じている人が大半ではないかと思います。
大切な場所だからこそ美しく保ちたいものです。
水をかけた方がきれいに掃除ができるとお考えの方は、躊躇することなく汚れを水で流してください。
年間を通してよくご質問をいただくのは、墓石に彫刻をした文字の中の掃除についてです。
歯ブラシや割り箸を使いますと、文字の中の汚れを取りやすいと思います。
最初に文字の中が濡れるように水をかけます。
歯ブラシの幅より文字の幅が広い部分は、歯ブラシを使った方がキレイに早く掃除ができます。
石は硬いが故に折れやすい性質があります。
歯ブラシの柄は硬いので、テコになってしまって文字の細い場所は簡単に折れてしまいます。
歯ブラシの幅より狭い場所は、割り箸を使った掃除をおすすめします。
割り箸は一般的な木のものを使いますが、竹製の割り箸は使わないでください。
コンクリートなどに先端部分を擦り付けて太さを調整します。
文字の中を擦っていると、割り箸の先端部分は徐々に毛羽立ってきますので、硬めのブラシのようになってきます。
時間はかかりますが、割り箸先端の太さを調整しながら細かな文字の中の掃除もできます。
擦っていると、文字の中に少し溜まっている水と共に汚れが出てきます。
小さな文字で彫りが浅い所は、歯ブラシなどのブラシを併用して使うと早く掃除ができます。
水溜めや花立の掃除には、ブラシを使うとキレイになります。
最近造っていただいた墓石の水溜めは、凹んでいるところも磨いていますので、以前と比べて掃除が楽です。
ステンレスの花筒が使われている墓石は、掃除がとても楽ちんです。
長期間、掃除を怠りますと、墓石の側面にもコケのようなものが蔓延ってまいります。
コケの根は、石の細かい隙間に入ってしまうようで、年月と共に石の表面を侵食していきます。
磨き仕上げの墓石の場合は、何年も放置していると、コケのある所だけ石のツヤがなくなります。
早い段階でしたら、タオルなどでも擦るとすぐに取れますので、お墓の掃除の後は墓石全体をタオルで拭くことをお勧めいたします。