東福寺龍眠庵墓地指定石材店のオフィス石太郎です。
お隣りの霊源院墓地で永代供養墓の受付が始まってから18年が経ちます。
まだ子供だった霊源院の2人の息子さんも、立派な社会人となられて、次男さんは今年結婚をされました。
18年の間に、北海道にお住いの方や沖縄県にお住いの方など、地域を問わず沢山のお客様に永代供養墓をお求めいただいてまいりました。
一般的なお墓では、ご両親を亡くされた方や、連れ合いを亡くされた方が、故人様のご納骨ためにお墓を建てる方が多いようです。
霊源院の永代供養墓では、生前に自分達夫婦のためのお墓を準備される方が多く、全体の3割程度のお客様は生前確保をされてきました。
昨年より墓石に戒名の追加彫刻を希望される方からの電話が増えています。
お顔までは思い出せないのですが、お名前をお聞きいたしますと、半分くらいのお客様は当時のことがボンヤリと思いだされてきます。
筆者も還暦を迎えて徐々に記憶力が衰えてまいりました。
古いお客様は名前などを思い出すことができるのですが、最近のお客様の方が忘れてしまうのが早いように感じています。
ご家族より追加彫刻のお電話をいただきますと、何ともいえない残念な気持ちになります。
墓地をお申込みいただいた際のファイルを開けますと、その時のお客様よりいただいた手紙なども出てきて、徐々に当時のことが思い出されてまいります。
初期の頃のお客様は、ご納骨後に霊源院に法事を依頼する方が少ないのですが、この10年くらいのお客様は法事やご葬儀の依頼をされる方が増えていました。
昨年より、一か月の間に何度も「永代供養墓の〇〇さんのご主人が亡くなられたので明日はお通夜です」というような連絡を霊源院さんからいただくようになりました。
霊源院さんにお葬式の読経を依頼されたご家族は、戒名などを霊源院さんからファックスしていただいております。
今月だけでも、3~4件のファックスをいただいたように思います。
何となく寂しい気持ちではありますが、お客様はこの日のために生前にお墓を確保していただきましたので、気を引き締めて仕事をさせていただきます。
今日も、一軒のお宅の墓石の建立者の朱文字を消してまいりましたが、お墓を買っていただいたご恩を感じながら朱色を落としました。