お世話になります、指定石材店のオフィス石太郎です。
本日は、京都府南部に墓地のあるお客様よりデザイン墓石のご注文をいただきました。
事前に見積書や図面をお渡ししていましたので、注文書はすぐに作成させていただきました。
また墓石に彫刻する文字につきましても「絆」に決めておられましたが、字体を選ばれる際に迷っておられました。
デザイン墓石を設計する際に、特に注意する部分としては、正面にどのような文字を彫刻するかが重要になります。
それによって、棹石(一番上の石)の縦横のバランスを考える必要があります。
今回のお客様は、以前弊社で施工したお墓の形を気に入っていただいてのご注文でしたので、棹石の形は事前に決まっていました。
正方形に近いバランスの棹石でしたので、「一文字または二文字」と「〇〇家」にして下さいとお願いしていました。
墓石の形をイチからデザインする場合は、まずは棹石の正面に彫刻する文字を決めていただくようにしています。
文字数が多い場合は、墓石の大きさに合わせた小さな文字を彫刻するのではなく、墓石を長くする方向でデザインをするようにしています。
筆者は、20年位前までは石材店の会社に勤めていたのですが、横広の洋型墓石に縦書きで5~6文字を彫刻した墓石を見てきました。
どれも文字が小さく、折角の墓石が小さな文字のせいで、筆者には貧弱に見えました。
それぞれの担当者は「お客様の希望だから仕方ない・・・希望通りにするのが仕事・・・」との事でした。
先にお客様の好みの形を打ち合わせして図面作成してしまいますと、後々引き返せなくなってしまいます。
好みの形は大切ですが、正面に彫刻する文字はとても目立つため、お墓の形と同じく重要な部分です。
従来型の和型墓石の場合は「〇〇家之墓」が定番といえると思いますが、デザイン墓石をお考えのお客様は好みの文字を希望される人が多い傾向にあります。
文字を決めていただくための時間が必要な場合が多く、墓石の完成をお急ぎでない場合は、文字が決まるまでお待ちするようにしています。
なかなか決まらない人の場合や、考えた上での結論であっても納得されていないような雰囲気の人の場合は「〇〇家の3文字もスッキリしていて良いですよ」とアドバイスをさせていただいております。
筆者の経験上、墓石に彫刻したい文字のある方は、こちらから尋ねる前に文字をご指定される方が多いと感じています。
何年か経って「あの時、何故この文字にしたのだろう?」という自問のないように、慎重にご検討をいただければと思います。
彫刻してしまうと、後でやり替えが出来ませんので、弊社では紙に書かれた実寸大の文字を確認していただくようにしています。