お世話になります、龍眠庵墓地で樹木葬や永代供養墓の施工を担当しましたオフィス石太郎です。
最近は、墓じまいを計画されて、永代供養墓に遺骨の改葬を希望される方からのご相談が増えてまいりました。
目次
一度埋葬された遺骨を、別の墓所に再度埋葬することを改葬といいます。
最近では、お参りができない等の理由で墓石を撤去処分する「墓じまい」をされる方が増えてまいりました。
過去に遺骨を埋葬されたことのある墓石を「墓じまい」される方は、遺骨の引き上げや新たに埋葬(改葬)する場所の確保が必要になります。
改葬する墓所の所在地が、お墓のある場所と異なる場合には、役場での改葬手続きが必要です。
弊社にも、時々「骨壺はありますか?」というお電話をいただきます。
使用の目的をお尋ねしましたら「田舎からお骨を持って帰ってくる際に入れようと思います」と返答される方が多くいらっしゃいます。
弊社「改葬をする業者の方は何と仰っていましたか?」
お客様「その辺りのことは、ちゃんと聞かなかったので・・・」
改葬工事を引き受ける会社の大半は、的確なアドバイスをなさっていると思います。
しかし時々お電話をいただくことからも、遺骨を引き上げる際に必要な持ち物などの説明がされていないこともあるようです。
遺骨を入れる容器については、必ずしも骨壺でなくても構いません。
布製の納骨袋や、安価な樹脂製の容器などを利用される方もいらっしゃいます。
お墓の納骨室内を確認した業者さんでしたら、そのお客様に合った的確なアドバイスが可能ですが、ここでは状況に応じた説明をさせていただきます。
土葬の場合、多くの地域では遺体を埋葬する場所と墓石(供養塔)を建ててお参りする場所が異なることが多く、墓石の下に遺骨がない場合がございます。
この場合は、墓石に近い場所の一握りの土を小さな樹脂のケースに入れて持ち帰っていただくのが一般的です。
昔は、フィルムケースなどに入れて持ってこられて土を、新しく建てたお墓に入れさせていただきました。
遺骨の移動がないため、改葬許可申請の手続きは不要です。
納骨室の中から骨壺のまま取り出して持ち帰ります。
骨壺は泥で汚れている場合が多く、壺の中には沢山の水が入っていたりします。
フタを空けて中を確認して、水が溜っているようでしたら、少しだけフタをずらしてから傾けて中の水を出します。
壺の外をタオルなどでよく拭いてから、移動中にフタが空かないようにガムテープなどで固定します。
車中などに水が漏れる心配がありますので、樹脂などの容器に入れて持ち運ぶと安心です。
関西地区では、骨壺から出して埋葬する風習があります。
納骨室の入口から中を確認し、遺骨の量に応じた容器を準備する必要があります。
骨壺を新調しても、改葬の際に処分することになりますので、納骨袋を用意して行きます。
納骨袋とは、遺骨を入れる専用の袋で、木綿などの土に還る天然素材でできています。
市販の袋もありますが、手作りされても支障ありません。
また、納骨袋の準備が難しい人は、安価な樹脂製の容器などに入れて持ち帰っていただいても大丈夫です。
改葬の際には、業者が用意してくださった納骨袋に移し替えてから埋葬いたします。
納骨室内の遺骨は濡れている場合が多いため、袋から水が漏れても安心なようにビニール袋や樹脂製の容器を用意しておきます。
室内墓地で、家族ごとの個別に納骨する墓所では、骨壺で納骨していただくことになります。
骨壺を準備する際には、改葬先の納骨室の広さを確認しておく必要があります。
通常は、改葬工事を請け負った業者の方に手伝っていただきます。
石材店など手慣れた業者の方でしたら、事前に納骨室内の状態を確認して的確なアドバイスをいただけると思いますので、ご安心いただければと思います。