従来のお墓の在り方では、高齢化社会において徐々に問題が浮き彫りになってまいりました。
お墓の在り方については、なかなか新しいことは受け入れ難い状況であるため、まだまだ既存の風習に則った在り方や、墓地使用規程に従った管理がなされています。
高齢になりお墓参りに行くことが難しくなってまいりますと、子供への負担を考えて「墓じまい」をされる方が増えてまいりました。
今までのお墓の在り方では、無縁墓の増加は避けられないのではないかと思います。
これから新しいお墓の確保を検討されている方は、将来を見据えた計画が必要になってまいります。
車での移動を主体にされている人は多いのではないかと思います。
ただし、ある程度の年齢を迎えますと、安全のために免許証を返納しなければなりません。
昔は、家族の誰かが同行されてのお墓参りをされていたと思いますが、核家族の時代では子供達の同行は期待できません。
これからお墓の確保を検討されている方には、公共交通機関を利用してのお参りが可能な場所をおすすめいたします。
また、霊園内に急坂や階段がありますと、お参りに行くのが億劫になってしまいます。
墓地の広さについてですが、草引きなど墓地内の清掃も年齢とともに大変と感じるようになってまいります。
新しく墓地を選ばれる際には
公共交通機関でのお参りが可能
園内は出来るだけ平坦地
あまり広くない墓地
このような条件の墓地の方が長い期間お参りをしていただけるのではないかと思います。
新しく出来た公園墓地などに行きますと、見慣れた墓石の形とは違うお墓がたくさん建っています。
関西エリアでは、90cm四方の面積に比較的背の高いお墓が並んでいる霊園があります。
見慣れない形のお墓ですと、特にご年配の方は敬遠されてしまうかも知れませんが、これには理由があります。
最近では、ご予算の都合上、比較的狭い墓地が人気ではありますが、狭い墓地ほどお墓の掃除が楽というのも人気の理由です。
また墓地面積を狭くすると、お参りをされる際に通る参道を広くすることができます。
バリアフリーに配慮した霊園では、車椅子でのお墓参りも視野に入れた園内の設計がされています。
背の高さについてですが、このようなお墓を正面から見ますと、背が高いだけではなく花立てや香立てが高い位置にあることに気づかれるのではないかと思います。
膝に不安をお持ちの方の為に、あまり立ったり屈んだりしなくてもお参りしていただけるように配慮した設計になっています。
背が高すぎると掃除が大変になりますので、墓石の各部の寸法を変更しながら、全体の高さとしては掃除できる高さに抑えています。
このように、お墓の形も高齢者の方々に配慮をした改善がされています。