東福寺龍眠庵墓地指定石材店のオフィス石太郎です。
東福寺龍眠庵では、昨年5月より樹木葬と永代供養墓の受付をしています。
樹木葬や永代供養墓をお求めになったお客様の中には、墓じまいをした後に、ご遺骨を東福寺龍眠庵のお墓に改葬された人もおられます。
今回は、墓じまいの心得をテーマにしましたが、墓じまいを推奨しているわけではありません。
少子化や家族化の中では、家業などを含めて後継者に引き継ぐもの全般が不安要素になりがちです。
中でも先祖代々のお墓は、安易に場所を動かすことができないために、後継者に引き継げないものの筆頭になりつつあります。
このような時代には、先祖代々のお墓を「先々の不安要因」という側面を強調するような情報に触れる機会が増えるのではないかと思います。
先々を考えると、墓じまいをすることがベストという結論に至るご家庭もあるかと思います。
墓じまいを行う時期が、近い将来であれ、まだまだ先のことであれ、残された時間を少しでも有意義なものに出来ないかを考えてみたいと思います。
お彼岸・お盆・祥月命日など、お墓参りに行く時期を決めているご家庭は多いのではないかと思います。
「先々には墓じまいが必要だろうな」思っている人は、ご自身の年齢や体調なども考慮して、あと何回くらいお参りが出来そうかを数えてみるのも良いと思います。
数えているうちに、両親とのお墓参りの思い出や、ご自身が今まで暮らしてきたことへの感謝など、故人様やご先祖様に思いを巡らす機会を得ることができるかも知れません。
また、墓じまいをするためには、石材店に作業を依頼したり、改葬を伴う場合は役場への手続きなども必要になります。
お墓参りの際に、墓地管理者の所在や墓地周辺の石材店を確認したり、役場で改葬の説明を聞いておくと、ゆとりを持った計画をしていただけると思います。
また、「あと何回」という計画を立てることで1回1回のお墓参りへの思い入れが変わるかも知れません。
重要なことを突然伝えられなすと、人はビックリするものですが、「あと何回はお参りに来れると思うので・・・」という間を持つことで、ご先祖様を驚かせずに済むかもしれません。
また、時間のある方は、お参りをした日にご先祖様への感謝を綴った写経をするなども、回数を確認するためには一つの方法だと思います。
綴られた写経は、改葬する場合は改葬先の墓地や、葬儀や法事などでご縁のある寺院に奉納していただけるのではないかと思います。
他の家では、ご先祖様のお墓を先々の不安要素と感じていたとしても気にすることはありません。
我が家では、お墓参りをすることで「更なる感謝や思いやりの気持ちを養う時間」を与えてくれたと感じていただければ、とても有意義なものになるのではないかと思います。
バチが当たるとは?について、人工知能に聞いてみました。
「バチが当たる」とは、悪い行いをした結果、その行いに対して罰を受けることを意味します。
一般的には、その人が行った悪事に対して直接的な損害が生じた場合や、その人自身が災難に遭ったり、不幸に見舞われた場合などに用いられます。
ただし、「バチが当たる」という表現には、宗教的な要素や超自然的なイメージも含まれていることがあります。
そのため、科学的に証明されている現象ではありませんが、一部の人々にとっては、行いによっては自然や神秘的な力によって罰が下されると信じられている場合があります。
先日、お客様が墓じまいや生前墓について相談をしに弊社にお越しくださいました。
墓じまいの話の中で「バチが当たるようなことはしたくない」と、仰られて心配をされていました。
筆者の経験上では、墓じまいをされるお客様は、継続したお墓参りをされてきた人が多く、ご先祖様のお墓を大切に思っている場合がほとんどでした。
ご来店のお客様は、とても心配していたご様子に見えましたので、質問をさせていただきました。
「お客様がお墓の中に入ってる先祖だとして、悩んだ上でベストだと出したお孫さんの結論に対して、お孫さんに危害を加えようと思いますか?」
お孫さんの出した結論に意義を唱えないと思った人は、家族の血筋としてご先祖様も同様の気持ちと思っていただいてよいと思います。
ご先祖様の気持ちを知ることはできませんが、墓じまいは、ご先祖様のお墓が粗末にならないための選択肢の一つでもあります。