東福寺龍眠庵墓地指定石材店のオフィス石太郎です。
ご納骨をする場所が決まっていない人は、場所探しから始めなければいけません。
本項では、すでにお墓がある方を対象に、ご納骨の際に準備をするものを解説させていただきます。
この記事の内容
最近の墓石は、子々孫々が埋葬できるような構造になっています。
墓石の下部は納骨室(カロート)が造られていて、墓石の一部を動かすことで遺骨を埋葬できる構造になっています。
関西エリアの多くでは、遺骨を骨壺から出して埋葬いたします。
この場合は、遺骨を納骨袋という木綿などの天然素材で作られた布製の袋に移してから埋葬する場合が多いようです。
昔は、市販の納骨袋の入手方法がわからず手作りをする人が多かったのですが、最近では市販品の利用が増えました。
納骨を予定している人は、納骨袋について事前にお坊さんに確認をしておくと安心です。
納骨袋については、晒(さらし)を用いた手作りをすすめる人もおられますが、晒は繊維の目が粗くて遺骨の粉がこぼれてしまいます。
手作りを考えている人には、カッターシャツの生地のような目が細かくて天然素材のものをおすすめいたします。
故人様が着ていた木綿のカッターシャツを流用していただいても良いと思います。
また、関東や北九州エリアなどでは、骨壺のまま埋葬するところもあります。
墓石や墓誌に、先代の戒名(法名などの霊名)・俗名・死亡年月日・享年(行年)がある場合は、新たに納骨する人も同様に彫刻をするのが一般的です。
墓誌は霊標や法名碑などと呼ばれることもありますが、墓石の横に建てられています。
墓誌の石板に、戒名などを彫刻できるようになっています。
和形墓石の場合は、墓石の側面に彫刻をします。
洋型墓石では、墓石背面に彫刻されていることが多いようです。
墓石や墓誌への彫刻は、石材店に依頼をします。
時々、弊社にも墓石への彫刻についてのお問い合わせをいただきます。
「父親が建てたお墓ですが、どこの石材店に依頼をして建てたか分かりません。そちらで彫刻していただくことは可能ですか?」
「何件かの石材店に聞いているのですが、そちらではいくらで彫刻していただけますか?」
霊園や寺院墓地の中には指定業者がある場合がありますが、指定がない条件の墓地でしたら、どこの石材店でも承っていただけると思います。
墓地の指定業者については、事前に墓地管理者に確認をしておくと良いでしょう。
仏教徒のほとんどが、お坊さんによる墓石の正念抜きを事前に済ませておく習わしがあります。
墓誌への彫刻の場合は、一般的に必要ないとされていますが、お坊さんによっては稀に墓誌の場合も正念抜きをされる場合があります。
正念抜きの際に必要な持ち物については、お寺によってマチマチです。
ネットの情報よりも、直接ご住職に確認をした方が良いでしょう。
また、仏教徒以外の方は、事前の準備や当日持ち物を信仰する宗教者の人に確認してください。
仏教徒の場合、宗派や寺院によっては卒塔婆(以下塔婆)をお寺に予約しておく必要があります。
最近は、家族の人だけが塔婆をあげているケースを見かけますが、法要に参加をする親戚なども塔婆をあげるのが一般的です。
塔婆を予約する場合は、塔婆をあげる人の名前をお寺に知らせておきますと、名前が書かれた塔婆が用意していただけます。
仏教徒の人は、お坊さんによる墓前での読経が行われる中でご納骨をいたします。
寺院の境内墓地では、先に本堂で法要をしてからお墓に移動する場合もございます。
遺族は、お坊さんによる読経が始まる前に、お墓の掃除や供花を済ませておきます。
墓前にお供えをするものは、地域や寺院によって異なります。
寺院によっては、必須なお供え物がある場合もありますので、供物の内容についてはお坊さんに確認をしてください。
霊園や寺院墓地での納骨法要をされる場合は、霊園スタッフやご住職がお供え物を飾る祭壇や台などを用意していただける場合が多いようです。
祭壇やお供え物を置く台がない場合は、事前にお坊さんと打ち合わせをしておくと安心です。
お住まいの地域や霊園によっては細かな決まりがある場合もありますが、法要後の供物は持ち帰るのが一般的です。
遺骨を移す納骨袋が必要な場合は、当日お持ちください。
墓前で骨壺から納骨袋に移してから埋葬いたします。
埋葬許可証は、自治体によっては火葬証明書などというところもありますが、火葬当日に斎場が発行した書類です。
骨壺の入った箱の中にある場合が多いのですが、埋葬を申請する際には墓地管理者への提出が義務付けられています。
公営霊園で管理事務所のない場合は、土・日・祝は役場が休みのために埋葬申請をできないところもあります。
この場合は、事前に埋葬の申請が必要な場合がありますのでご注意ください。
近隣の住民が管理をする自治会墓地などで、埋葬の申請や埋葬許可証の扱いが不明な場合は、自治会長さんに尋ねてみると良いでしょう。