東福寺龍眠庵墓地指定石材店のオフィス石太郎です。
15年前に、京都市営墓地に建っている古いお墓の再建工事をさせていただきました。
このたび、そのお客様から「墓じまい」の見積もりの依頼をいただきました。
工事が出来て喜んでいたお客様を思うと、筆者としては何とも言えない気分です。
この記事の内容
改葬先に相応しいお墓は?
墓石や墓地内工作物を撤去して、更地に戻すことを墓じまいと呼んでいます。
埋葬されている遺骨がある場合は、遺骨の引き上げを行って別の場所に改葬する必要があります。
仏教の場合では、遺骨の引き上げや撤去工事の前に、墓前でお坊さんによる正念抜き(閉眼供養・魂抜きなど呼び方は様々)をしていただきます。
一度埋葬された遺骨を引き上げて、別の墓所に再埋葬することを改葬といいます。
墓じまいに至るには、三つの要因があります。
一つ目は、核家族などで、お墓を任せるつもりだった後継者が遠方に定住することになり、お墓の管理が出来なくなってしまうことです。
二つ目は、山の中にお墓があるなどの理由で、年齢と共にお墓参りが困難になり、お墓の場所を移したいと希望する場合です。
三つめは、お墓の管理を任せることのできる後継者がない場合です。
後継者の有る無しに関わらず、先々にお墓の維持管理をすることが難しくなりそうな人が、墓じまいを検討しています。
最近では、終活をしている人が多いこともあって、沢山の人が老後の計画をしています。
残された家族への負担や、ご先祖様には粗末な扱いを受けて欲しくないなど、色々と悩んだ挙句に墓じまいを選択されているようです。
墓じまいには、遺骨の改葬を伴う場合が多く、遺骨のあるお墓では改葬先を確保した計画が必要です。
合祀墓は屋外に造られたお墓で、納骨堂は屋内に造られた共同墓所です。
合祀墓や納骨堂のどちらも、不特定多数の方々の遺骨と一緒に入る納骨室に改葬されます。
墓地管理者が維持管理するお墓のため、管理料などの維持費や墓石損傷の際の修理費が不要な場合が一般的です。
また、埋葬の際に必要な費用が安いこともメリットといえます。
合祀墓や納骨堂の中には、永代供養を受付けているところもあります。
後継者のおられない方は、先々のお供養も含めた墓所選びをされると良いでしょう。
永代供養墓は屋外に建つお墓ですが、各家ごとに埋葬できる点が合祀墓と異なります。
室内納骨壇は屋内に設けられたお墓ですが、永代供養墓と同様に各家ごとに埋葬できる点が納骨堂と異なります。
永代供養墓や室内納骨壇の多くは、先々の管理料を前納する永代管理を採用しています。
永代管理のお墓は、以降の管理料の請求がありませんので、従来のお墓のような管理料未納による墓地使用権抹消の心配がありません。
墓地使用権が抹消されないことで、各家の墓所は墓地管理者によっていつまでも維持されます。
ただし、注意をしたいところは、永代管理の中には事前に期限を設けた規程のものもあります。
このような規程は、霊園管理者が発行する墓地管理規程を読むことで知ることができます。
再度、墓じまいを繰り返さないためには、永久墓と呼ばれる無期限にいつまでも残るお墓をおすすめいたします。
永久墓は寺院にあることが多いのですが、歴史上の偉人のお墓のように、いつまでもお寺(墓地管理者)がお守します。
屋内納骨壇にも、永久墓のような管理規程を採用しているものが多く、後継者への負担軽減に繋がります。
ただし、屋内納骨壇の中には、改葬の遺骨を受付けていないところもありますので、事前に確認をしておく必要があります。
「墓石を建てておいたら、子供も助かるだろう!」
筆者が墓石業界に携わった頃は、子供への負担を減らす目的で生前墓を建てるお客様が沢山おられました。
いまでは、子供への負担を心配して、墓じまいをするお客様が増えています。
この30年の間に、お墓を取り巻く環境は大きく変わりました。
弊社では、このような環境の変化に備えて、20年前より永代供養の永久墓を推奨してまいりました。
墓じまいが不要なお墓として、最近では沢山の方々に永久墓を知っていただけるようになりました。
今までに600件近いのお客様に、将来にも安心できるお墓を提供させていただいております。
これから新しくお墓を検討される人には、龍眠庵の永代供養墓「円満」「庵」をおすすめいたします。