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樹木葬のメリット・デメリット

2022.12.04

京都東福寺龍眠庵のお墓のコラム

樹木葬のメリットやデメリットについて

東福寺龍眠庵墓地指定石材店のオフィス石太郎です。

樹木葬の人気の中で、龍眠庵でも5月より樹木葬墓地の受付が始まりました。

お陰様で沢山の方々にご見学をいただきました。

特に印象深かったことは、合祀墓を検討していた2件のご夫婦が樹木葬をご成約いただいたことでした。

ご夫婦お二人だけの個別のお墓という部分をメリットとして感じていただいたことが、ご成約に結び付いたようでした。

メリットと思う部分が、他の人にはデメリットと感じることがあるかも知れませんので、メリットやデメリットについては、一概に決めつけて述べることはできません。

本項では、一般的な樹木葬についてメリットやデメリットについて解説させていただきます。

樹木葬のメリットとデメリット

都市部で募集をしている樹木葬の多くは、墓地に樹木葬専用区画を設けて受付をしています。

世間に認知され始めた頃の樹木葬は、山林などに埋葬するという「埋葬の方法」を例えた名称でした。

その後は、短期間の間に霊園や寺院で新たな樹木葬墓地ができて、多くの人にとって樹木葬が身近なものになりました。

樹木葬墓地の広告を拝見しますと、メリットとしていくつかの事柄を紹介しています。

広告に見る樹木葬のメリット

  1. 墓じまいの心配がありません。

  2. 一般的なお墓に比べてお求めやすい費用です。

  3. 個人やご夫婦など個別のお墓です。

  4. 維持費が不要です。

  5. 永代供養いたします。

  6. 永代供養についての誤解

1について

樹木葬の多くは、お墓を使用期間できる期間を定めている有期間の墓地です。

一昔前でしたら、有期間墓地はデメリットとして誰も見向きをしなかったのではないかと思います。

しかし、昨今の少子化・核家族化の中では、管理料を納めることで無期限に使用できる従来型お墓が、沢山「墓じまい」されています。

このような風潮の中で、使用期限満了後は墓地管理者によって「墓じまい」が行われる、樹木葬のような有期間墓地の需要が生まれました。

注意点

  • 期間の長さについては、各家庭によって妥協できる期間は違いますが、子供世代がお墓参り可能な期間がある方が望ましいと思います。

  • 生前墓を確保する人は、埋葬後より期間のカウントが始まるお墓でないと十分な使用が出来なくなり、逆にデメリットになってしまいます。

  • 有期間墓地であっても、必要時には使用期間の延長ができると安心です。
2について

樹木葬墓地の多くは、小型のプレート型墓碑などが設けられています。

一般的なお墓に比べて墓地面積や墓碑が小型のため、予算を抑えた墓所の確保が可能なことは大きなメリットといえます。

小型墓所の多くは、個別の香立てや花立が無く、共用の礼拝スペースよりお参りいたします。

都市型樹木葬墓地は、低予算での個別墓の確保を希望される方々より支持されています。

3について

お墓の小型化は、予算を抑えることができるのですが、従来のお墓のような納骨室の容積を確保することが難しいという問題がありました。

そのため、個人専用墓や夫婦専用墓など、人数制限を設けた都市型樹木葬が目立ちます。

しかし、合祀墓を希望しない人には、個別埋葬のお墓はメリットになります。

注意

  • 先々に状況が変わって次世代が使用を希望した場合は、人数制限がデメリットになってしまいます。

  • ご予算の都合もあるかと思いますが、男女問わずお子様がおられるご家庭は、人数制限のあるお墓の確保には慎重になった方が無難だと思います。

  • 十分な納骨室の容積あって、必要時に人数を追加することができる樹木葬墓地でしたら、個人墓や夫婦墓であっても安心です。

4について

都市型樹木葬の中にも、墓地管理料の定期的な納付が必要なところもありますが、多くの場合は維持費が不要と謳っています。

このようなお墓は、先々の墓地管理料が初期費用に含まれていて、これを永代管理と呼んでいます。

墓地管理料などの維持費が不要場合のメリットは2つございます。

1つ目は、家族や後継者へのお墓の維持費用の負担がないことです。

2つ目は、有期間墓地では期間の満了日までの使用が約束されることです。

定期的な墓地管理料の納付が必要な場合では、管理料の未納による使用権抹消のリスクがございます。

永代管理のお墓では、管理料未納がありませんので、墓地使用権抹消のリスクがございません。

5について

少子化の時代を迎えて、永代供養のお墓を希望する人が増えてまいりました。

元々は、寺院と檀家との間で結ばれてきた永代供養でしたが、永代供養のお墓の登場によって菩提寺のない人も機会が出来るようになりました。

また、少子化ということもあって、後継者に代わって寺院がお供養を勤めるという要素が強まってまいりました。

若い方々の中には、永代供養についての誤解があるようですので、少し説明をさせていただきます。

良く誤解されている事柄について

墓所を供養しているのではなく故人様を供養しています

  • 時々「お墓と位牌の永代供養をお願いします」というご依頼をいただくことがあります。

  • 寺院では、お墓やお位牌に祀られている故人様のお供養をいたしておりますので、先ほどのご依頼には誤解がございます。

永代供養のお墓にはお参りする必要がない?

  • 永代供養とは、日々ご家族が勤めるお供養とは別に、ご住職が定期的なお供養を永続して勤めることをいいます。

  • ご家族と寺院の双方が勤めますので、とても丁寧なお供養ともいえます。

  • 誤解をしている人は、故人様のお供養を家族がするのか、または外注にするかという勘違いをしているようです。

  • 少数ですが若い人の中には、「永代供養のお墓は、お墓参りができない」と誤解をしている人もいますが、一般的なお墓同様にお墓参りをしていただけます。

まとめ

都市部で受付をしている樹木葬墓地についてのメリットや、デメリットに対しての注意点を解説させていただきました。

冒頭でも書きましたが、メリットと感じる部分やデメリットと感じる部分は人によって異なります。

我が家のお墓として、これから樹木葬墓地を検討される方には、各墓地管理者が発行しています「墓地使用規程」などのお墓に関する規程を熟読していただくことをお勧めいたします。

特に、埋葬人数や使用期間に関する項目につきましては、十分に理解をされてから申し込みをしてください。

これからお墓を検討する方々の参考になれば幸いです。

  • 有限会社 オフィス石太郎オフィス石太郎
  • 担当 柳田 貴人
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