東福寺龍眠庵墓地指定石材店のオフィス石太郎です。
昨日、9月20日から秋のお彼岸に入りました。
東福寺のある京都では、毎年お彼岸の入りにお墓参りにお越しの方が多いのですが、今年は生憎の台風が通り過ぎていきました。
こちらは、東福寺駅や最寄りのバス停からすぐの場所にあるため、年間を通してお墓参りの方が多い墓地です。
しかし、毎年お彼岸になりますと、各墓石には沢山のお花が供えられていますので、ご家族にとってお彼岸は特別な時期といえます。
我々が暮らす世界を此岸といい、仏様がおられる浄土をお彼岸といいます。
我々にとっての彼岸(お浄土)とは、煩悩の無い世界であり悟りの境地と信じられてきました。
お浄土と近づく日が、春と秋の年に2回あるらしいのですが、この日を彼岸の中日と呼んできました。
もともとは、煩悩を払い悟り境地に達するための修行に関係していたようです。
そのような流れから、お彼岸には寺院で彼岸会(ひがんえ)と呼ばれる行事が開催されて、集った檀信徒に向けた法話が行われていました。
また、日本人はご先祖様を大切にし、お寺では檀信徒のご先祖様の供養が勤められてきました。
彼岸会に集った方々が、お墓参りをされたことが、現在も習慣となって残っているようです。
お彼岸とは、ご先祖様を大切にする日でもありますが、今を生きる我々が悟りを開くための努力を確認する日でもあるようです。
煩悩を打ち払い清らかな心でお墓参りをすることこそが、正式なお彼岸のお墓参りの仕方という感じでしょうか。
ただし実際のところは、彼岸会が始まる前にお墓参りを済ませる人が多いようです。
本堂のご本尊様に向かって無心に合掌礼拝をさせていただく。
スッキリした気持ちでお墓参りする。
今年からは、上記のという流れを、我が家のお参りルーティーンにされてみてはいかがでしょうか。
お彼岸の期間にお参りの皆様から色々なご質問をいただきます。
質問のあった人の他にも、以前から何となく気になっている人がおられるかも知れませんので、参考までに回答を書かせていただきます。
ご住職に確認をしたところ、「お墓は故人様の家なので水で汚れを洗い落として、出来るだけ清潔に保ってください。」とのことでした。
まずは、柄杓で水をかけてから、バケツ置き場に置いてあるブラシ・スポンジ・タオルなどで汚れを落とします。
再度、水をかけて汚れを洗い流した後で、タオルでキレイに拭き上げます。
隅々まで丁寧に掃除をすることが大切です。
歯ブラシでの掃除が効果的ですが、文字の狭い部分に歯ブラシを押し込むと石が折れてしまいます。
そのような場所は、木の割り箸(竹は不可)の先を丸く削ったもので、擦るとキレイになります。
10日ごとの頻度で、枯れたお花の回収をしています。
ただし、供物は、すぐに腐敗したり、カラスが荒らしますので持ち帰ってください。
皆様が気持ちよくお墓参りいただけるように、供物の持ち帰りや墓地内の美化にご協力をお願いします。