長引くコロナ禍で、徐々に知られるようになってきた骨葬ですが、地域によっては昔から行われてきた葬儀の方法です。
それらの地域では、骨葬とは呼ばずにお葬式といっていましたので、骨葬という呼び名は最近になってできたものです。
骨葬とは
逝去された後に先に火葬が行われ、その後にご遺骨を前にして本堂で勤める葬儀式のことをいいます。
これらは地域に根付いた風習ですので、他の地域の人が良否を語るべきではありませんが、このコロナ禍においてはとても参考になる葬儀式の方法になります。
直葬をされたことがない人に「直葬とは?」とお聞きしますと、多くの方から「簡素なお葬式」というような返答があります。
直葬には『葬』という文字が含まれていて、葬儀社さんのパンフレットなどで『直葬プラン』などの紹介がされていますので、葬儀の一種と誤解をされている人が多いようです。
おそらく、直接火葬をするを縮めて直葬になったのではないかと思います。
直葬の流れですが、逝去された後のご遺体は霊安室へと移動します。
霊安室での故人との対面は許可されませんので、葬儀式や告別式は当然おこなわれません。
遺族や菩提寺の住職が故人と対面できるのは火葬される直前の5~10分程度になります。
火葬場によっては、その日の申込みの状況でご住職による短いお経をあげていただけますが、概ねあまり時間に余裕がないと心づもりをしておく必要があります。
コロナ禍で、読むを得ず直葬をされた遺族の方々から、簡単でも良いから「葬儀式をしてあげたい」「戒名をつけていただけませんか」という相談が増えています。
骨葬は本堂の荘厳具を使用して葬儀式を勤めますので、施設の使用料は必要ありません。
本堂では、ご遺骨と戒名が書かれた白木の位牌を前にした葬儀式を勤めています。
希望する方には、花飾りや遺影の作成もできますので、打ち合わせの際に申し出てください。
骨葬であっても親戚や知人を招いての葬儀式が可能です。
実際に骨葬をされた方々は、ご家族と近しい親族だけのお葬式を希望されました。
お一人だけでお葬式を希望している人も全く問題ありません。
骨葬をされた方を拝見いたしますと、参列者への気遣いがなく、ご供養に集中していただけたのではないかと感じています。
午前11時ごろから始めますと、客殿を利用して家族だけでの会食もしていただけるのではないかと思います。
会食をされるかは、皆様の希望にお任せしますが、核家族の中では家族が和やかに集う姿を故人様に見ていただくのも供養かと思います。
同時に納骨を希望されていた場合では、引き続き墓地に移動をして納骨式をさせていただきました。
ご遺族によって希望をされる事柄も違いますので、ご不明な点は遠慮なくご相談ください。